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この記事は、以前ご紹介した逸話
蘭丸君の逸話「まん、まん」 その1 
の続きの記事になります。原文はそちらの記事でご確認ください。


現代語訳は下方にあります。
くどくどとした前置きがお嫌いな方は、下のほうまでスクロールしてご覧ください。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

(くどくどとした前置き)
細かい解釈に色々ととまどってしまい、現代語訳が遅くなってしまいました。
原文の
『何(なに)となく暁の衾(ふすま)の上、宵の御枕の下ゆかしくたはれたる心にや』
『本能寺の逆乱に死を先にして名を残す』

の二か所の部分が特にわからず、どう訳したものか困っていたところです。
現役の高校教師(国語)の先輩にも教えを乞いつつ、なんとか結論を出しました。
『暁の衾の上、宵の御枕の下』という表現ですが、結局は他の文献での使用例を見つけることができませんでした。でも、言いたいことは『寝ても覚めても森蘭丸』『朝な夕な常に森蘭丸』っぽいことなのだろうというのはひしひしと感じます。
思うに当時のオサレな表現方法だったのでしょう。
あ、衾(ふすま)というのは昔スタイルの掛け布団のことでして、いわゆる部屋と部屋を仕切る建具である『襖(ふすま)』のことではありません。娘さんが襖(ふすま)を取り外して乗っかってクロールしながら「はぁあああああ、らんまるぎみ~」と、恋のサーフィンをしていた訳ではないのです。「まん」さんは、自分に芽生えた感情が「恋」という名のつくものであることをやっと自覚できたような、初々しく純粋な娘さんです。

『本能寺の逆乱に死を先にして名を残す』は、すごく単純な表現なのに解釈がわからなくて、私もふすまの上でジタバタとクロールしておりました(比喩)。
先輩によれば
「死を先にして(まず死んだことによって、その結果)名を残す」
という解釈だったので、この流れに身を任せてそのように訳すことにしました。
先輩にはお礼に源氏物語シールと仏像シールを差しあげました。(要らない情報)。

前置きが長くなってしまいましたが、現代語訳してみました。
訳がおかしいと思われる部分がございましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
(くどくどとした前置き終了)



《訳文》
森武蔵守長可は濃州(美濃国)の金山に在城し、弟の蘭丸長定も同居している。
金山のある町人の娘が病気になり、臨終のときに密かに言う。
「恥かしいけれど最期だから申します。そうはいっても叶わぬことなのだけれど、私は蘭丸君(ぎみ)の世にも妙(たえ)なるお姿を遠くからだけども拝見して、なんとなく寝ても覚めても常にあの方が慕わしく感じられます、私は恋に浮かれる気持ちになっているのでしょうか。」
これもまた人に言わないでと言って横になる。
ちょうどその時、蘭丸は野へおいでになる道でこの事を聞いて、小鷹を手に据えてかの町人の家にお入りになり、娘が伏せっている所へ入って
「まん、まん。」
と、お呼びになれば、娘は顔を上げて息も絶え絶えに「あっ。」と答える。
蘭丸が
「早くよくなっておくれ。私は必ずお前の力になるよ。ではまたすぐに来るから。」
と言ってお帰りになると、娘はそれと同時に死んでしまったということだ。
この娘は名を『まん』と言うとのことだ。
この蘭丸長定は森三左衛門可成の次男で、十五にして信長公に仕え、その恩寵ぶりは他の者に異なった。濃州岩村五万石の城主となる。若手にして勇智があり、本能寺の逆乱で死に、それにより名を残した。


先輩:「これ、蘭丸が町娘にとどめを刺してない?」


ノン!
…これはあくまでも蘭丸の”情の深さ”を味わうべき逸話なのであります。
森蘭丸ってお人は驕(おご)ったところがまったくなく、身分が下の者に対しても本当に心優しく丁寧で、純粋な部分を持ちあわせた立派な若者なのだと、この逸話が教えてくれます。
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11/25|逸話の原文(森蘭丸)コメント(0)TOP↑
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いつか戦国武将・森長可の騎馬像を鋳造するのが夢です。

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