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以前このブログで紹介した問題(森蘭丸の未知の逸話なのに古文書が破損しすぎて何と書いてあるのかわからない悲劇)が解決したのでご報告です。

参考ページ
木々寸物語 ~蘭丸君の世にたえなるお姿より~

この『木々寸物語』の著者ではないかとされるのが、江戸中期の岡山藩士(池田家家臣)・斎藤忠時さんです。
彼の別の著作本である『木村咄』(きむらばなし・宮内庁書陵部所蔵)には、この蘭丸の逸話も掲載されていました。
(※宮内庁書陵部庁舎までおでかけして内容を確認してお知らせくださったT様には本当にお世話になりました。)
そして、『木村咄』のもう一人の著者が木村昌明さん。
この人物は森家のお話満載の『武家聞伝記』の作者でもある森家の家臣です(津山森家~赤穂藩森家時代)。
どういったいきさつでこの『木々寸物語』と『木村咄』の2冊が成立したのかはよくわかりませんが(書いてなかった)、内容からするにこの2人が調査して知った話(本能寺の変から長久手の戦いにいたるまでの詳細)を書き出してまとめたもののようです。
(※なお『木々寸物語』は、『木木寸物語』→『木村物語』というように、タイトルに木村昌明が暗示されているようです。このことに気づいてご教示くださった名探偵T様には本当に、本当にお世話になりました。)

まずは、その新たにわかった森蘭丸の逸話の内容をお伝えします。
なお、句読点は管理人の判断でほどこしました。



《原文》
一、森武州長可濃州金山在城、舎弟蘭丸長定同居、金山のある町人の娘煩出し今を限の時密に云、恥かしけれとも命限なれハ申す、扨も不及事なれとも蘭丸君の世に妙なる御形乍余所見参らせ何となく暁の衾の上、宵の御枕の下床敷たハれたる心にや是又人に語るなと打伏たり折節蘭丸野へ出給ふ道にて聞之、小鷹を据、彼町人の家に入給ひ女の伏所へ入、まんまんと呼給へハ、顔持ち上て息の下よりあつと答ふ、煩早クよくなれ我必す汝をて遣(使)、又頓てとて帰給ふと一同に死入しとそ、此女名をまんと云しとそ、此蘭丸長定ハ森三左衛門可成の次男十五にして信長公に仕へ恩寵他に異也、濃州岩村五万石の城主たり、若手にして勇智あり、本能寺の逆乱に死ヲ先にして名を残す


《読み下し文》
一、森武州長可、濃州金山在城、舎弟蘭丸長定同居。金山のある町人の娘煩(わずらひ)出し今を限りの時密(ひそ)かに云、恥かしけれども命限りなれば申す、扨(さて)も及ばざる事なれども蘭丸君の世に妙なる御形、余所(よそ)ながら見参らせ何となく暁の衾(ふすま)の上、宵の御枕の下ゆかしくたはれたる心にや、是又人に語るなと打ち伏したり折節蘭丸野へ出給ふ道にてこれを聞き、小鷹を据え、彼町人の家に入り給ひ女の伏所へ入り、まんまんと呼び給へば、顔持ち上げて息の下よりあつと答ふ。煩早くよくなれ我必ず汝をて遣(使)、又頓(やが)てとて帰り給ふと一同に死入しとぞ。此(この)女名をまんと云しとぞ。此(この)蘭丸長定は森三左衛門可成の次男十五にして信長公に仕へ恩寵他に異なり、濃州岩村五万石の城主たり、若手にして勇智あり、本能寺の逆乱に死を先にして名を残す。


《メモ》
濃州:美濃国
余所(よそ)ながら:遠く離れていながら
衾:ふすま、よぎ、ねまき。昔スタイルの掛け布団。
床敷:ゆかしく。心ひかれる、慕わしい。
たはる:色恋におぼれる
小鷹を据え:小鷹を拳(こぶし)の上にとまらせる。
伏所(ふしど):寝所。ねどこ。
手遣(てづかい):手はず。手配。(もしかすると別の意味の言葉かも知れません。)
次男:蘭丸さんは次男じゃなく、三男です。(早くに討死した長男・可隆を無視して蘭丸が次男としてカウントされることは古文書においてよくあります。)



現代語訳はまた次回ご紹介します。
実は細かい部分の解釈に悩んで手こずっているのであります(私の力不足です…)。
この逸話の内容を簡単に説明すれば、森蘭丸を遠くから見て恋に落ちてしまった金山の町娘「まん」が死にかけていて、それを聞き知った蘭丸(with 小鷹)がお家まで行って寝室にあがりこんで「まん」を見舞ってあげた話です。

「まん、まん、わずらい早くよくなれ。」

森蘭丸はとても優しい青年です。
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08/29|逸話の原文(森蘭丸)コメント(4)TOP↑
この記事にコメント
すばらしい
 すばらしい解読です。
古文書を、こうも完璧に読みとくとは.....
この話の次に載ってる話をせめて、解読しようかと思っていたのですが、すぐに分かると思った字が読めず、挫折しています。

何の話かすら分からず、バックの中に入れっぱなしです。
それで....、解読した内容を出来れば、お教え頂けないでしょうか?
宜しくお願いします。
From: とみー * 2017/09/16 15:38 * URL * [Edit] *  top↑
とみー様へ1
いつもお世話になります、とみー様。

リクエストの逸話、解読して次回のブログ更新でアップしますね。
読めない文字がいくつかありますので、それが解決したらアップいたします。
先に内容バレをすると、信長が使っていたスパイが二重スパイだったことを蘭丸が見破ったお話です。

最後の行なんて『名誉多き美童なり』で〆られてますが、なんとまぁ、すごいティーンがいたものですよね。
From: うきき * 2017/09/17 00:15 * URL * [Edit] *  top↑
ありがとうございます。
 二重スパイを見抜くスーパー美少年蘭丸の話なのです。

 解読が楽しみです。(自分でも、少しは努力してみます。)
 齋藤さんと木村さんは、蘭丸推しなんですかね。
 木村咄の蘭丸は本当にスーパーヒーローです。
 本当に、そんな子だったと思ってますよ!
もちろん(笑)
From: とみー * 2017/09/20 17:14 * URL * [Edit] *  top↑
とみー様へ2:
解読文字に少々疑問を残しつつも、本日、逸話をアップさせていただきました。(^_^;)
少しでも とみー様の心の栄養になれば幸いです。
From: うきき * 2017/09/20 21:50 * URL * [Edit] *  top↑
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