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これもずいぶん以前のものですが、可児市の観光パンフレット(無料配布)に『武蔵が淵』の民話が載っていたので大事に取っていました。


可児市観光協会発行観光パンフレット『歴史が息づくみどりの街 心のふれあう住みよい街 可児』より引用~



可児の民話武蔵が淵

 むかし、沢渡あたりの可児川のそばで『恵土の華』という、評判の酒を造って売る店があった。酒屋の前は尾張へ抜ける栗栖街道で、人の往来も多かったということや。
 ある時、身なりも立派な侍が酒を買いにきたが、そのとっくりは百姓たちが使っておる安物やった。銭もさびて、しめっぽかった。
 それからは毎日のように酒を買いに来た。ある日、さしだしたとっくりは泥でうすよごれとった。奥で洗うふりをしてみると、底にも泥がたまっとるやないか。ふしんに思い、奥で酒造りをしておる男にあとをつけさせた。あとをつけられているとも知らず、どんどん行くうち森の中へ入ったと思ったとたん、姿がみえんようになった。この森の先は、可児川でも一番深て、いつも静まりかえっておる淵やった。やがてその淵のあたりで、
「ドボーン!」
と、大きな音がしたもんで走ってってみると、それはそれは大きなトチが淵の底へ沈んでいくとこやった。
まっ青になった男は、やっとの思いで店へかえり、主人に報告すると、高熱を出(だ)いて寝こんでまった。主人は、
「そうや、あのとっくりは百姓たちが水神様へそなえる、おみきつぼやし、銭はおさい銭にちがいないわ」
 あの侍は、それっきり酒を買いにこなんだ。が、そのうちみょうなうわさがたった。
「水神様の淵にはなあ、タライほどもある大きなトチがおって、酒をもった人が通ると、しらんうちに淵の中へ引っぱりこまれて、二度と出てこれんようになると!」
 こうなると、酒は売れんし、人どおりもないしで、街道はさみしなってまった。
 ある日、兼山城の森武蔵守のけらいで、見回りの役人がやってきて
「水神様の淵に、大きなトチが出てわるいことをするという、みょうなうわさをきいたが」
「はい、おかげでこのとおりなさみしさです」
 あくる日、その役人は二人のけらいをつれてきた。酒屋に酒の用意をさせ、トチ退治に出かけた。
 酒つぼを持って淵のあたりまでいくと、静まりかえった水面が、とつぜん動きだいて、ふらふらと川のほうへ引き寄せられそうになったもんで、あわてて、酒つぼを川の中へ投げてみると、とてつもなく大きなトチが、酒つぼめがけて、浮きあがってきたんや。
「よし!」
と、役人は大きなかけ声とともに、川へ飛びこんだ、と思ったら、もうトチの首を切り落としておった。ふしぎなことに熱を出(だ)いて寝とった男も元気になり、この淵のことを『武蔵が淵』と呼ぶようになった。『恵土の華』も、前よりもよう売れるようになったというこっちゃ。



『武蔵が淵』のお話は、これ以外のパターンもあります。
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